せこ歯科ブログ
矯正のセミナーに行ってきました
11月13日、東京で矯正のセミナーを受けてきました。
今回は某歯科大学の矯正科教授の講義を受けてきました。この講義では特に小児の歯並びについて学んできました。小児の歯並びが悪くなる原因を今一度しっかり学んでおかないと、治療計画もしっかり立てることができません。今まで学んできたことと照らし合わせながら講義を聞いてきました。
ひと昔前、子供のお口の中には虫歯がいっぱいありました。まずその虫歯を治すことが歯科医師の使命のようなものでした。しかし現代の子供のお口にはほとんど虫歯はみられません。それは定期的に歯科医院に通いフッ素を塗ったり、家庭での歯磨きをしっかり行ってもらうようになったためだと思います。このことは大変喜ばしいことなのに、最近では歯並びを気にされるお母様が増えてきたように思います。
昔、歯並びが悪くなる原因として挙げられていたのは虫歯でした。虫歯により乳臼歯がなくなってしまい、そのことで6歳臼歯が前に倒れこんできてしまい、歯が生えるスペースが少なくなってしまい、結局歯並びがガタガタになってしまうというものでした。
それが、今まで歯並びが悪くなるとして挙げられていた虫歯が減少したのにも関わらず、歯並びが悪い子供が増えているのは、なぜなのでしょうか?
それは原因が変化してきているからです。現代の子供の食生活は軟らかいものが多く食されています。そのことで咀嚼が未熟となり上あごの発育不全・下の6歳臼歯の内側への倒れこみを招き、上あご・下あご共に小さくなり、歯の生えるスペースが少なくなってガタガタの歯並びになってしまうということです。
ですので、子供の歯並びを治していこうとするときには、装置であごの成長を促してあげることに加えて未熟な咀嚼についてもアプローチしていく必要があります。しっかりした咀嚼をするためには、足裏を床に着けて一口30回噛むようにしていく必要があります。生活習慣を見直すことで歯並びをよくすることができる可能性があるので、今一度、お子様の食事風景をよく観察し、たくさん噛むように声かけをしていっていただきたいと思います。
田岡 則子