せこ歯科ブログ
愛知インプラントインスティチュート第3回目
歯科医師の前田です。
6月22日23日と講習会に参加してきました。
今回は第3回目で、インプラントから少し離れて歯周外科手術の実習を2日間ぎっしりと勉強してきました。と言っても2日間では到底足りない程の豊富な内容で、休み時間も程々にたっぷりと講習を受けてきました。
2日間を通して豚顎を用いた実習を行いました。
まずは基本的な歯肉の切開、縫合から。歯肉の切開1つの手技においても、用いるメスの種類や器具の選択、どの位置、どのくらいの深度に切開を加えるのか。最終的に治癒した時の歯肉の位置や状態をイメージしながら処置を進める必要があります。またそれぞれの口腔内の歯肉の厚さや幅は常に違うので、その事も十分に配慮しながら手技を進める大切さを改めて感じました。
また口腔内の手術をする上で術後の縫合は、その後の治癒を左右する非常に大切な手技になります。 ただ傷口を縫うだけではなく、各ケースでどのような縫合をするとより治りが早く予後が良いのか、様々な縫合の方法がありますので、行った外科手術や歯肉の状態を加味しながらより適切な縫合方法を組み合わせてより良い治癒に繋げていけるよう努めていかなければならないと感じました。
次の段階として歯周外科手術の実習を進めていきます。手術に関しては様々な種類、方法、コンセプトがあり、口腔内や歯周病の状態に応じて適切な処置をセレクトする必要があります。どの手術においても共通するのは、セルフメインテナンスをしやすい環境をいかにして整えていくかかと思います。普段の歯磨きがしやすいように、またセルフメインテナンスでは除去出来ない部分を如何にして無くしていくかが大切になってきます。
そしてインプラント治療においても今回勉強した歯周外科手術の概念がとても大切になってきます。骨の中にインプラント体を埋入して歯肉の上に上部構造が入る形状のであり、また天然歯に比べると歯肉の炎症が起きやすい事を考えると、インプラントをする上で歯肉のコントロールをする事は非常に大切になってきます。特にセルフメインテナンスがしやすい環境下にインプラントをしないと、結果としてインプラント周囲が炎症を起こしやすくなってしまったり、場合によってはインプラントを喪失してしまうリスクが高まってしまいます。それぞれの患者さんのインプラントの行う部位、またその部位の歯肉の状態を十分に把握して適切な処置が必要であることを改めて勉強しました。
次回はインプラントを模型も用いて埋入する実習を行う予定です。今回はサージカルガイドという、より適切な位置に正確にインプラントも埋入するための装置を用いた実習になります。来月の講習を楽しみにしつつ、今回学んだ歯周外科手術の内容を実際のインプラント治療や歯周病治療に生かして行けるよう日々努力していこうと感じております。