せこ歯科ブログ
愛知インプラントインスティチュート第6回目
9月28,29日インプラントの講習会に参加してきました。
今回はまず歯科治療の訴訟等を専門とする弁護士の先生の講義を受講しました。過去の判例から最近のものも取り上げて説明していただき非常に勉強になりました。治療以外にも個人情報の管理やウェブサイトの取り扱いの規則など、まだまだ勉強不足の内容もあり、これを機に知識を増やしていく必要があるなと感じました。そして改めて感じたことは、医療は医師が正しい診断、説明を行い、患者さんが同意した上で進めていくものです。そのプロセスのどこかが欠けてしまったり、うまく意思疎通が取れていないと患者さんとの信頼関係を構築することはできません。普段の診療において、より正確な診断、分かりやすい説明を心がけて、患者さんとより良い関係の上で歯科治療をしていきたいと改めて感じました。
次に総義歯の講義を受講しました。一見するとインプラントとは関係のない内容かと思いましたが、聞けば聞くほど共通点や知っておくべき知識が沢山あり本当に勉強になりました。まず総義歯を作成していく際には、現在の歯肉の状態、粘膜の状態、舌の状態、そして顔まわりの筋肉の状態などを正確に診断をしていく必要があります。また顎関節の動きは人それぞれ違うもので、それを正確に総義歯の噛み合わせに反映させることで、より緊密な咬合を得る事ができます。総義歯の人工歯を配列する位置を決めていく方法も非常に大変な処置ではあるが、噛む力や、周りの組織から加わる力を考慮して進めていく方法に度肝を抜かれました。講義をして頂いた方法で作成する入れ歯は保険のものとは手順も方法も大きく異なるものですが、ここまで正確な入れ歯は毎日使用するものとして、とても価値のあるものだと感じました。
またインプラントを行う上で、患者さんの口腔内の状態を正確に診断すること、またどの位置に最終的な被せ物が来るのが理想的かをあらかじめ想定した上でインプラントを埋入する(補綴主導型)の重要性、またその治療方針の立て方はとても勉強になりました。
GBRや上顎洞挙上術の講義も少し受けました。骨の少ないところ、薄いところにどのように骨造成を行いインプラントを埋入していくか。次回以降により各論を勉強していきます。
そして今回の模型実習は下の前歯を行いました。骨の幅が狭い場所で少しずつ骨を広げていきながら細いインプラントを正確な場所に埋入していきました。シビアなケースほど一つ工程が進む度にチェックを行い、ミスのない治療を心掛ける必要があると改めて感じました。
この講習会もあと2回です。学んだことをしっかりと復習しつつ、診療に落とし込めるよう日々鍛錬していきます。