せこ歯科ブログ
矯正のセミナーに参加してきました

6月19日、矯正のセミナーを受講するため、東京へ行ってきました。
最近、親御さんからよく相談を受けるのが、「この子の歯並びどうですか?」「歯がガタガタしてるのは大丈夫でしょうか?」ということです。
そのような相談を受け、お子様のお口の中を見せていただくと、大体狭窄しています。狭窄というのは字のとおりあごが狭いということです。
狭いあご(狭窄歯列といいます)とは、奥歯が生えるあごとあごの間がせまいことをいいます。これにより上あごの天井が高くなっている場合が多いです。
この狭窄歯列により前歯がガタガタしてきたり、あごの骨の成長が悪くなってしまう、ベロの位置が下になってしまうなどの状態を引き起こしてしまいます。そうするとお口で呼吸したり、出っ歯になったりとまた困った症状がでてきます。
親御さんのなかには、矯正したほうがいいのかどうか悩まれていたり、歯並びは遺伝だからどうしようもないと思われている方もいらっしゃるかもしれません。昔は遺伝に要素が大きいといわれていたのですが、今は環境によるものが大きいと言われております。
まず、矯正を考えられる前に日常生活を見直してみてはいかがでしょうか?口をあけて口呼吸を行うことはあごの成長を阻害してしまいますし、出っ歯傾向になってしまいます。また、口呼吸は免疫にも悪影響を及ぼしますので、全身のことを考えても鼻で呼吸をするようにしたほうがいいので、テレビなどを見ているときにお口が開いたままになっていないか確認してみてください。
たったこれだけのことと思われるかもいれませんが、呼吸は毎日のことなので、非常に重要なことになってきます。また、呼吸を意識しつつ矯正治療を考えたいと思われる方はご相談いただければと思います。
田岡 則子
矯正のセミナーに行ってきました

5月15日、 東京で矯正のセミナーを受けてきました。
このセミナーの今年のテーマは、装置を付けていないときの16時間をいかに有効に過ごすかということに焦点が置かれています。
現在行っている取り外し式の矯正には、8時間装置をつけ残りの16時間はしっかり歯を使うことで顎の成長を促し、きれいな歯並びとよりよいお口の機能を得ることを目的としています。
よって、歯並びさえよくなればそれでよいということではなく、しっかり噛める口腔内を目指しています。
装置をきちんと使っていることはもちろん大前提となるのですが、なかなか8時間つけることは難しいようです。お子様だとだいたい8時間くらい睡眠をとられるのでその間装置を装着すれば時間的に問題はないのですが、小学校高学年くらいになってくると少し睡眠時間が短くなるので、装着時間も短くなってしまいます。
7時間くらいなら、8時間と1時間しか変わりがないから7時間くらいで大丈夫だろうと思われるかもしれませんがその1時間が結果に大きく影響を与えてしまいます。7時間くらいで毎日装着してもらうと、8時間装着した時と比べて歯の動きが悪いという印象があります。やはり連続した8時間の装着が一番装置の効果を発揮することができるようです。
飲み薬でも、決まった時間に決まった量を内服していただかないと、薬の効果を発揮することはできません。それと同じようなことが装置にとってもいえるのではないでしょうか。
矯正治療は治療期間が長かかりますし、毎日のことなので大変かと思いますが、患者様がしっかり装置を使い機能的は口腔内を獲得できるように支えていきます。
田岡 則子
明石矯正研修会(ベーシック最終)


ゴールデンウィーク前の2日間で、明石矯正ベーシックコース最終日を受講してきました。
昨年の6月からスタートしたセミナーが今回を持って終了しました。
10か月前の自分と比べて、今回明石矯正を受講したことで、分析・診断の見方、治療の方法や
テクニックなど、非常にたくさんのことを学べました。
やはり、20年以上の臨床で矯正治療をされている下間先生は、たくさんの治療の経験から、
より良い矯正治療を行っていく上でどこに着眼点をおき治療を進めていく必要があり、
またどこにリスクが潜んでいるのか、事細かく実際のケースを元に解説して頂き、
受講生が理解しやすく実践的なことを多く伝えて頂けたと思います。
下間先生は、的確な診断や手技が大切であると伴に、
「手も速く動かせないと臨床ではダメ」ともおっしゃっていました。
今回セミナー最終日の課題に、ワイヤー曲げの試験がありました。
制限時間内でワイヤー屈曲して4つの装置を、定められたアーチの中に組込むという内容で、
曲げ終えたワイヤーは平らなテーブル上でまったくカタカタしないこと、アーチが綺麗であること、
装置の形状が性格であることなどが採点の判定基準になってきます。
どのような採点結果になるか内心ドキドキでしたが、大変上手く曲げられていると言って頂けて、
セミナー最終日を、ほっと胸をなでおろして終えることができました。
今回でベーシックコース終了になりますが、7月からアドバンスコースで勉強していくので、
今回の内容を再度総復習して、アドバンスでレベルアップしていければと思っています。
福田 泰久
矯正のセミナーに行ってきました

4月17日 東京で矯正セミナーに参加してきました。
私が継続して参加しておりますこの矯正セミナーは、矯正治療を通して本来の健康的な体を作る
ということも視野にいれているものです。
今回は小児閉塞性睡眠時無呼吸症候群について勉強してきました。
大人の方で就寝時いびきをかく・日中に眠くなるなどの症状がみられ、たびたびニュースにあがることであるため、睡眠時無呼吸症候群という名前をきいたことがある方は多くいらっしゃると思います。
今までは大人の方によく言われていた症候群でしたが、子供にも閉塞性睡眠時無呼吸症候群があるということが言われるようになってきました。
子供の閉塞性睡眠時無呼吸症候群は成人とは異なる病態を示し独自の診断方法と治療が必要になってきますが、まだまだ十分研究されていない分野です。子供は心身ともに成長・発育時期であるため、この症候群をもっていると影響は多岐にわたり不可逆的な影響を与えてしまう場合があります。
大人の方も睡眠時無呼吸症候群により、よく眠れない・集中力にかける・昼間の眠気など日常生活に悪影響をおよぼされていることがあります。子供の場合もそのような症状がみられるほか、成長に必要な酸素が足らないことにより重大な悪影響がもたらされる場合があります。
子供の閉塞性睡眠時無呼吸の症状としては
・大きないびき
・就寝中に息がとまる
・就寝中のせき(胸が陰圧になるため唾液を誤嚥するのでせきがでる)
・頻繁に寝返りをうつ
・たびたび夜中に目を覚ます
・夜尿症(ホルモンのバランスがくずれ尿がたくさんつくられる)
・感情が不安定、衝動的、落ち着きがない
・昼間の眠気
・集中力の欠如
・成長の遅れ
・胸の変形
などがあげられます。
まだ研究途中の症候群でありますので、決定的な治療方法というのはまだありませんが、歯科の分野でこの症候群に対処できる部分があります。
それは顎の成長を促してあげるということです。小児期に顎が小さい子というのは思春期になっても顎の成長が期待できない場合もあります。よって小児期の間に顎の成長を促してあげる装置を使うことによって、今後起こりうるかもしれない閉塞性睡眠時無呼吸を予防することができる可能性があります。
もし、上記の症状が見られる場合、鼻の疾患とともに顎が小さいという原因も含まれているかもしれません。気になる症状がみられるようでしたらかかりつけの歯科医院にご相談されることをおすすめします。
田岡 則子